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2011/01/12

【BOOK】 告白

告白
湊 かなえ
4575236284

湊かなえさんの 「告白」 を読みました。このデビュー作で、2008年「このミステリーがすごい!」第四位、2009年の本屋大賞を受賞。松たか子主演で映画化され、話題になりましたよね。

映画評論家が、「すっごく後味が悪い、登場人物の誰にも感情移入できない」と酷評していたので、本を読む気にはなれなかったのですが、「学校関係者は読んだほうがいい…」という声も聞き、図書館で借りて読んでみましたhappy01

中学の女性教師の告白から始まり、中学生自身、その親、兄弟の告白(独白)で、物語が進みます。どんでん返しに次ぐどんでん返し… ミステリーとして、すごくよくできているのではないかしら。

ややこしい中学生心理の描き方も、「ありえるな〜」と思いましたし、それよりこれは、3人の「母親」の物語として読めると思いました。

子どもを殺されて復讐心に燃える母親、理想の子どもに育てようと過干渉しすぎて子どもと自分を破滅に追いやってしまう母親、子どもを捨てて自分のやりたいことを取った母親…(しかも家族とも、父親の影が非常に薄い)

犠牲となるのは子どもであるということがはっきり描かれています。

同時に、子どもを「犠牲者」とだけみるのではなくて、自分のしたことの責任を取らせる、責任転嫁させず、「あなたが悪い」、とはっきり指摘する教師にも新鮮さと共感を覚えました。(その後の行動は別として…)

あと思ったのは、少年法の問題や犯罪被害者の問題など、ふつうの人が「思っていても言えない」ところを代弁している面があって(それほど掘り下げているとは思えないですが)、読む人がカタルシスを得られる部分があるのかもしれません。あるいは、自分の中の復讐心、悪に気づくというか。

たしかに、読んでいくと気が滅入ります。でも、親や教師のあり方を考えさせられる面もあって、読んでよかった!と思えました。

 

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コメント

私も去年の秋に読みました。考えさせられる内容ですが、後味は悪いですよね。

中学生くらいの子供の、emotionとmindのアンバランスさがよく描かれていて、近年よくある少年の凶悪犯罪の背後にあるのも、こういうアンバランスさなのかな、と思わされました。子供って、身体とmind(知性や思考力)の方が感情・情緒よりも一足先に成長してしまうんですね。

しかし、というか、だからこそ(?)、私は主人公の女性教師には怒りを覚えましたよ。紛れもなく被害者ではありますが、復讐心の結果として、全然関係ない人たちのことも巻き込んでしまっている。特に彼女のクラスの他の子供たち… 自分の子供がこの先生のクラスの生徒だったら…と考えたらゾッとしました。人の怒りは神の義をもたらさないという聖書の言葉を思い出しました。

また、この本が「母親」の物語というのも同感です。読み進む中でそのことに気づき、この3人の母親たちの姿が、それぞれに自分とだぶる部分があって、痛かったです。

はちこさん、いらっしゃいませ♪
正直な感想述べてくださり、ありがとうございます。

身体・頭・心(情緒)のアンバランス、確かにそうですね。そしてカンタンに、一線を越えてしまう。狭い世界の中でしか自分をとらえられない… 言語化も十分でないし、でも幼児と違って、ごまかすことはできるので、周り大人も関わりづらい。当人にとっても大変な年代だと思います〜

復讐心、同感です。人間が法を越えて、復讐しようとすると、とんでもないことになるよ〜という警告と私は受け取りました。

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