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2011/10/21

【BOOK】マーガレット・マーヒー 地下脈系(児童文学)

4001156202 地下脈系 (世界の青春ノベルズ)
マーガレット・マーヒー Margaret Mahy
岩波書店  1998-06-25


by G-Tools

河合隼雄先生が推薦していたマーガレット・マーヒー。ニュージーランドの作家です。

「めざめれば魔女」を前に読んだことがありましたが、さいきん図書館で見つけた「地下脈系」も読んでみました。

不思議なタイトルとあざやかな表紙に惹かれて…

地下脈系 underrunners とは、

「冬の雨で膨張した地面が、夏の乾燥により収縮することによってできる地下のトンネル」で「地下をどんどん浸食して鉱脈のように伸びていき、いくつもに枝分かれした大きなシステム(系)になっている」のだそうです(訳者あとがきより)

マーガレット・マーヒーの作品には、家庭的に「恵まれない」子どもたちがよく登場します。

この本でも、母親が出て行ってしまい父親と二人暮らしの少年トリス、母親が精神の病、父親はアル中で、養護施設に入っている少女ウィノーラ。このふたりを中心に物語が展開していきます。

ウィノーラは施設を抜け出して、トリスに出会い、地下脈系を舞台にふたりの冒険が始まるのですが…

作者は複雑な心の持ち主たちを、彼ら自身の目線でていねいに書いている印象を受けます。

親切にしてくれる大人に相談するようにと、トリスはウィノーラを説得するのですが、ウィノーラは言います。

「あたしは、あたしがどこにいるかだれも知らないどこかにいたいの。どこでもない場所にいたいのよ」

「人にやさしいってことはいいことよ、だけど役には立たないのよ! あたしにたいしてやさしい人は何百万人もいる。ううん、ともかく、たくさんの人が…あたしを助けてくれようとするけど… (中略) だれもあたしを助けることはできないの。起こっちゃったことを変えることはだれにもできないもの」

ここを読んで、被災地の心のケアのことなどを連想し、ほんとにそうだな、起こったことを変えることはだれにもできないし、助けることもできないのかもしれない、と思いました。

心の傷をとってあげる、いやしてあげるなんてことは、誰にもできないし、期待させてはいけないのかもしれません。

ただ、そこから立ち上がれるように、これからの人生を歩めるように、共にいることしかできないのかも…

とっても考えさせられる作品。最後はさわやかでよかったです♪

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