【BOOK】いま、会いにゆきます
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いま、会いにゆきます 市川 拓司 小学館 2003-03 by G-Tools |
一時ブームになった本ですが、もうそれから8年なのですね!(つい最近のような気が…)
この本が出版されたのは、息子を産んだ年。「幼稚園児の息子を遺して逝った母と遺された夫/息子の物語」を読むことはとてもじゃないけれどできませんでした!(だからテレビドラマ化されたときも見ていません…)
いまだから読める本。いま読んでとってもよかったです!
あらすじは知っていたけれど、なるほど〜 こういう話だったのか!
なかなかよくできてるなあと感嘆。
最愛の人を喪って一年経ったとき、人はどういうことを体験するのか、心のなかでどういうことが起こるのか…
電車のなかで読みながら涙をこらえるのに必死 悲しいけれど最後は希望が持てます。
そして、これを読み終わってから、この物語の解説が書かれているこの本を再び手にとってみました。
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雨降りの心理学―雨が心を動かすとき 藤掛 明 燃焼社 2010-07 by G-Tools |
この本を併せて読むと、「いま、会い」が10倍おもしろく読めると思いました!
物語で描かれた、グリーフ(悲嘆、悲哀)とそこからの回復のプロセスが、よ〜くわかります。
主人公である僕は、なぜ病気にかかっているのか
妻はなぜ雨の日に現れて、雨の日に去っていったのか
僕はなぜ小説を書くのか
僕はなぜ、記憶をなくした妻に過去のことを語ってきかせるのか
妻はなぜ戻って来て、手紙をのこしていったのか…
などなど、こうしたことには、すべて、悲嘆からの回復につながる意味があったのです〜
「いま、会い」を読んだときは、最後の妻からの手紙はいらないかな〜と思いましたが、
「雨降りの心理学」を読んで、なぜそれが必要だったか、腑に落ちました!
たまたまですけど、震災からちょうど一年のこの季節。
大切な人を喪った人のこころに、少しですが思いを寄せることができるかもしれません。
二冊ともオススメです!!
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読んだあと希望がもてるなんて素晴らしい。
そこまで到達する本に出会うって難しいです。
新作の『ねえ、委員長』を読み始めましたけど、
最初の作品でもう涙が出てきて、こちらもどこか
切ないけど恋愛してて、イイ!。
あと、どこかのブログのコメントで見つけた↓のサイトで、
市川さんご自身を細かく分析してますね。
http://www.birthday-energy.co.jp
一時ダメな時期もあったけど立ち直った、とか、
恋愛小説から浮気してしまっては、才能を発揮できない、とか。
いや、なかなか手厳しいですね・・・。
索引から他の有名人の記事も読みましたが、
なかなか辛口みたいです。
「雨降りの心理学」で理屈もわかるって事で、
心も頭もスッキリですね。
投稿: 靖幸 | 2012/03/21 23:26
靖幸さん、初めまして♪
コメントありがとうございます。
本がお好きなんですね〜
市川さんについて、また新作について教えてくださりありがとうございます。
ワタシも他の作品も読んでみようと思いました☆
投稿: ゴリ | 2012/03/23 20:30