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2014/04/16

中島京子 小さいおうち

直木賞作品で、最近、映画化された 「小さいおうち」を読みました。

映画はまだ観ていません。

映画を見る前に、本を読んでよかったと思います♪

とっても素敵な小説でしたheart04

時代は昭和初期。

山形から、東京へ14歳で女中奉公に出たタキさんの物語。

女中時代のタキさんの回想ノートと

それを読む孫息子(正確には姉の孫)とタキさんの現在のやりとりが

交互に出てきます。

タキさんが戦前、一番長く奉公したのが

平井家で、若い奥様 時子さんに、タキは憧れ、

旦那様と奥様とぼっちゃんという3人の平井家を

お守りしよう、というのが、タキの使命となったのでした。

平井家の暮らしぶりが、なんとも素敵。

お料理や服装(洋服、和服)、お出かけ、お買い物などなど。。。

平井家は、その頃は珍しかった洋風の家を新築し、

そこでの暮らしを楽しむ時子さんとタキの様子が生き生きと描かれています。

タキにとっては、そこが「終の住処」にしたいと思った唯一の家。

平井家が自分のすべてだった、ここが自分の場所だった、と回想するタキ。

タキは、生涯結婚はしなかったけれど、

平井家がタキの家族だった、

そういう関係もあるんだな、素敵だなと思いました。

戦時中とは思えないような、のんびりした東京郊外でのふつうの暮らし。

贅沢はできないけれど、戦時中だからといって、みんながみんな

「悲惨な生活をしていた」わけではないのだな、

そんな風にステレオタイプで観るのは違うのだなと思えたり。。。

もちろん、昭和19、20年には、タキさんは山形に帰り、

学童疎開の受け入れにまわり

東京の平井家には、悲惨なことが起こってしまうのですが。。。

そして、最終章は、語り手が、タキさんから、孫の健史に変わります。

「小さいおうち」とタイトルのついたこの章が、

この小説をさらに素晴らしいものにしているのかなと思います。

号泣というのではないですが、胸にひたひたと押し寄せる感動。。。でしょうか。

この章で初めて、小説のタイトル「小さいおうち」の意味が明かされますし、

バージニア・リー・バートンの絵本「ちいさいおうち」とのかかわりについても

出てきます。

しかし、

孫の健史としては、すっきりしない、

謎に包まれたタキの思い、

タキの人生、ということになります。

読者も、なにか、取り残されたような

気持ちになるかもしれません。

どう解釈するか、受けとめるかは、読者次第といえるかもしれません。

人の人生は、いろいろな見え方があり、

受けとめ方がある。

タキの視点、健史の視点、そして、もう一人の重要人物、

イタクラショージの視点。。。

物語は、いろいろな視点でみることができ、

書き換えることができる。

それが、人生を豊かで神秘的なものにするのかもしれませんnotes


 

 

 

4167849011 小さいおうち (文春文庫)
中島 京子
文藝春秋  2012-12-04


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