話題の本 嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え を読みました。
アドラー心理学、流行ってますよね〜
そしてこの本は、とてもよい アドラー心理学入門書だと思いました。
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ちなみに、アルフレッド・アドラーは、フロイト、ユングと並ぶ、精神分析(心理療法)の三大巨頭のひとり。(そのわりには、フロイト、ユングに比べて知名度はいまひとつですが。。)
フロイト、ユングと同じくウイーンで活動した医師で、フロイトの精神分析協会にいたが、のちに決別。「個人心理学」を打ち立てる。
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で、本ですが、
最初から最後まで、「哲人」と「青年」の対話になっておりまして、
ああ、読みにくいかも〜と読む前は思いましたが、
この「対話」ということ自体が、ミソだったんですね!!
著者というか原案者の岸見一郎氏は、プラトン哲学を学び、のちに、アドラー心理学の研究者になった人。アドラーの本をたくさん訳しているようです。
弟子たちと多くの対話をしたソクラテスとそれを記したプラトンのように、
岸見氏と若手ライターの古賀氏が、対話しながら作り上げた本なのだろうと思います。
(実際、古賀氏は何年も、岸見氏のところに通い続けたとあります)
本書を読みながら、いまの教育/学校教育にかけているもの。。。もっと増やすべきものは
師との対話なのでは!?と強く思いました。
この本の対話は、毅然としつつも、愛情にあふれたものなのです。
若者の反論や反発に、真摯に、「上から」でなく、仲間として、答える師。
ふたりの対話は感動的ですらあります。
そして、本の内容は、
なんて、現代的なの!?と驚くほど、(現代風にアレンジしたのかもしれませんが)
アドラーの考え方は、現代の若者に知って欲しい、と思うことばかりでした。
若い人だけでなく、子育てや、夫婦関係、職場の人間関係にも応用できる知恵に満ちています。
アドラーは、「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言ったそうです。
(同じく精神分析医のハリスタック・サリバンもそうじゃなかったかな!?)
それが、「嫌われる勇気」につながるのですが。。。。
このタイトル、キャッチーで、ウケ狙いなのかな?と思ったのですが、
アドラーのど真ん中の思想を表しているものなのでした!
ちなみに、「劣等感コンプレックス」という言葉は、アドラーが作ったもの。
アドラーは聞いたことがなくても、この言葉はみんな知っていますよね。
さて、本のなかから
重要だと思われるキーセンテンスを挙げてしまうと、
「自由とは他者から嫌われることである」
「他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない」
「縦の関係を否定し、すべての対人関係を横の関係とする」
「横の関係に基づく援助のことを、「勇気づけ」と呼ぶ」
「自己肯定ではなく自己受容」
(自己受容とは、ありのままの自分を認める、いわば肯定的あきらめのこと)
自己への執着を他者への関心に切り替え、「共同体感覚」を持つ
最終目的は、他者貢献であること
などなど、
21世紀を生きるわたしたちに、必要な視点が満載ではありませんか〜!
そして、いままさに対人関係に悩んでいる高校生の娘になんとか読ませたいな〜
と思って、この本のことを、ぽつぽつと話題にしている母でした。
あえていえば、参考文献がなかったのがアレですけどね。。。
まあ、「物語」的な読み物だから、いいのかな。。。
だから、これを機に、アドラーの著作を読みたいなと思い
図書館に数冊リクエストしちゃいました
ポチッとおしていただけると喜びます♪


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